赤坂ひよこ日記

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カテゴリ:赤坂番外編( 33 )

必冊!赤坂 その十四

『「何を奢ってくれるんだ。社員食堂のカレーなんてのは御免たぞ」
「お前の食いたいものでいいのさ」
「じぁあ、赤坂の津つ井でビフテキ丼だ。冷房も効いてるし」
「制作は華やかでいいねえ。こっちは毎日蕎麦屋の出前だ。食い物屋の名前も知らないよ」
丁度正午を知らせるチャイムが鳴り、二人でスタジオを出た。駐車場に停めてある忠の車に向かう。
「これ、ホンダのS600だろ。おまえの車か」笠原が目を丸くした。
「ああ、借金まみれよ」
(中略)
麹町から紀尾井町のホテルニューオータニ横を通り、弁天橋を渡る。首都ハイウェーが複雑に立体交差する赤坂見附を抜けて一ツ木通りに入った。(中略)
赤坂の街は、勤めを終えたサラリーマンやBGで溢れかえっていた。商店の軒には、日の丸と五輪マークを描いた提灯が祭りのように並んでいる。ただし街全体は埃っぽかった。ここでも工事が行われているからだ。』
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奥田英明著 「オリンピックの身代金」(上)角川文庫

今年と同じく「辰年」。
四十八年前の昭和三十九年。八月も下旬。
東京はアジア初のオリンピック開催を十月に控え、
街中がわきに湧いていた。
そんなさなか、東京で爆弾による爆発事件が発生。
そして同一犯とおぼしき者からオリンピック開催を妨害するとの脅迫状が警察に届く。
容疑者はどこに。警察の懸命な捜査が始まる。

去年読んだ小説の中で最も読みごたえがあった一冊。
本の帯には「これが私の現時点での最高到達点です」との著者の言葉が書いてあるが、
嘘はないと思う。
抜群に面白かった。

さて、ビフテキ丼のお味は。
『津つ井では二人ともビフテキ丼を注文した。ビフテキ丼とは、ステーキ肉を醤油とバターでつないで御飯に載せたものだ。芸能プロの社長に連れてこられ、やみつきになった。
「おまえ、いつもこんないいもん食ってるのか」笠原が眉をひそめ、「おれも、制作を志願すべきだったな」と皮肉を言った。
「馬鹿言え。接待のときだけだ。」』

この二人が行った「津つ井」は現在も赤坂にある。
但し場所はこの当時と変わっている。
この当時は赤坂五丁目五番地。東京放送のすぐ近く。
現在は赤坂二丁目。
アメリカ大使館宿舎正門前に位置している。
お店の脇を六本木通りの方向に抜けていくと、「忠臣蔵」で有名な「南部坂」にあたる。
もちろん、現在でも名物の「ビフテキ丼」、「マルセイユ鍋」が食べられる。
いずれ、行蔵さんにレポートしてもらおう。

よろしく。

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ついでに。
“楽„の去年の一番。
この一冊は木下昇著「茗荷谷の猫」。(文春文庫)
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by akasaka_hiyoko | 2012-01-17 00:43 | 赤坂番外編

必冊(読)!赤坂 その十四 ISIS 


あの日から今日でちょうど九か月。
そして今年も後もう少しとなった。

『3月11日の午後2時半すぎ、青山表参道裏のギャラリーで薈田(わいだ)純一さんが松丸本舗の本棚を全面写真にした「BOOK SHELF」展を、和泉佳奈子ともども見終わって、さてそろそろ事務所に戻ろうと青山通りに向かう途中の和物屋に立ち寄っていたとき、東京の地面がぐらりと大きく揺れ始めた。すぐに店の外に出たが、揺れはそのまま止まらない。
 その不気味な揺動に、「ああ、東京はこういうふうに直下の宿命を迎えるのか」と一瞬のうちに感じた。強烈なファースト・ストライクは「とても長い数分」で収まったものの、その後も何度かの余震が追い打ちをかけてきた。体が芯のほうでぐらぐらしたままだ。なぜか、空を見た。気のせいか鳥たちが乱れ飛んでいる。
 青山界隈はあっというまの混乱である。通行客、店の客、従業員がほとんど外に出てきて、たちまち道路に溢れた。ほぼ全員がケータイで連絡をとりあっているが、誰もどこにもつながらない。地下鉄は止まり、タクシーはなく、誰彼なく歩き始め、誰彼なく立ち止まって呆然としている。東京で初めて見る昼下がりの異様な光景だ。
 情報はない。全員が頼りにしていたはずのケータイが機能しないのだ。何が起きたのか、どこが震源地なのか、これから何が進行するのか、すべてわからない。途絶された情報都市の腋の下が露呈した。その場のほぼ全員が「無知な当事者」としてひたすらその場に突き放されているばかりなのである。
 やむなく渋谷に向かう人波とは逆に赤坂の事務所まで歩いて戻ったが、ぼくの部屋ではだいぶん本が飛び出していたようで、それをスタッフが早くも元の状態に戻してくれていた。編集工学研究所のスタッフというのは、こういうときに強い。なぜか本棚たちは倒れなかった。』

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松岡正剛 文 千夜千冊 番外録 2011年3月16日 1405夜
立花隆はいわく「知の巨人」なら、ここ「編集工学研究所」所長の松岡正剛も「智の巨人」といえよう。

前回の「農文協」に続き今回も場所は赤坂七丁目にある「編集工学研究所」。
場所はちょっと説明しにくい。
赤坂小学校正門前を青山通りのほうへ向かい、途中を右折する。
その道の左手に研究所はある。

「千夜千冊」で紹介された著書はすでに千冊を超えてて「連環篇」となり、
今日現在で1442夜となっている。
読書好きの方は、是非、一度は「編集工学研究所」のホームページを覗いていただきたい。

できれば、年内後二冊紹介できるかな?
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by akasaka_hiyoko | 2011-12-11 01:00 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 その十三 TPP


「東日本大震災と原発事故はこの国のありようを根本から問うています。地震や津波そのものをなくすことはできないが、その被害を大きくするか小さく抑えられるかは私たちの社会のありようにかかっている。その基本は無限のグローバル化・大規模集中型でなく、小規模分散型とローカル化、およびそのネットワーク化ではないでしょうか。」
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「TPPと日本の論点 農文協編」 農文協ブックレット2

いつも楽しい行蔵さんレストランガイドの後にお堅い話で、
書くのもちょっと退けますが、前回に続き時事ネタです。

上に揚げた文のどこに「赤坂」とのかかわりがあるのか?
わかった方、赤坂通ですね~。

そう、「農村漁村文化協会」、略して「農文協」。
こちらの出版社は赤坂七丁目にあります。
一ツ木通りの「近半」さん(わかりますか?皆様)のところ、コロムビア通りをまっすぐ上がっていき突き当り、薬研坂の通りへ出た向かい左手のビルが農文協のビルです。

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このブックレットはちょうど一年前に出版された「TPP反対の大義」のつづきで、今年の四月に出版された。
23人の論客がそれぞれの観点からTPP参加への反対の意見を述べている。
値段も800円と手に取りやすいのが魅力。
ただし、赤坂の書店の店頭には置いていない。
“楽„はネットで入手した。



ちなみに、国会の地下にある本屋さん「五車堂」の十月一日から十一月十五日までの間に売れた本。
第八位にこの本はランクインしている。

一位から五位まではこちら。(11月29日 毎日新聞夕刊参照)
① 異常な契約 TPPの仮面を剥ぐ ジェーン・ケルシー著 農文協
② 決断できない日本 ケビン・メア著 文春新書
③ 「通貨」を知れば世界が読める 浜矩子著 PHPビジネス新書
④ 官僚の責任 古賀茂明著 PHP新書
⑤ 出世をしない秘訣 でくのぼう考 ジャン・ポール・ラクロワ著 こぶし書房
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by akasaka_hiyoko | 2011-12-02 00:19 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 その十二 がんばれ!ベイスターズ


『その前年まで、六年連続最下位にあえぎ、お荷物球団とまで見られていた球界12番目に位置する弱小球団が、三原の監督就任からたった一年の間に「日本一」に駆け上がった事実は、それまでプロ野球には縁遠かった人々の目までをも奪った。』
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「三原脩の昭和三十五年」 富永俊治著 洋泉社 現在絶版

赤坂お膝元「TBS」が保有する横浜ベイスターズの身売りが12月1日に開かれるプロ野球オーナー会議を経て決まりそうである。

“楽„ はベイスターズファン。
そう、「大洋ホエールズ」が川崎から今の横浜に本拠地を移し、
「横浜大洋ホエールズ」となった1978年からのファンである。
当時は別当薫監督だった。

今回取り上げたは当著は、「大洋ホエールズ」が昭和35年に三原脩監督のもと、
初のリーグ優勝を経て、
日本シリーズでは「大毎オリオンズ」を四縦で破り、
日本一になるまでの軌跡を描いた本である。

抜粋したとおり、この優勝の年の前年まで、
「ホエールズ」は六年連続最下位というリーグの「最弱お荷物球団」であった。

伝統は廃れない。
去年にはプロ野球史上初の三年連続90敗以上という不名誉な記録がついてしまった。
しかし、もはやこれはお家芸の域であって、
“楽„にしてみれば、また箔が着いたなと、といったところである。

87年には広島を4度の優勝に導いた猛将・古葉竹識を監督として迎えても、
また、98年の二度目の日本一の後、2001年には西武ライオンズの黄金期を支えた知将・森祇晶を迎えてもAクラスにすらなかなかなれなかった。
両氏はこの球団関わったことで球界での晩節を汚してしまったといってもよい。

というわけで、“楽„ は今後とものんびりファンを続けていく。
死んじゃう前に、もう一度優勝してくれれば御の字である。
98年の二度目の日本一前までは、リーグ優勝ですら一生お目にかかれるのは無理かと思っていた。

さて、この本はその二度目の日本一を獲得した98年の四月に初版されている。
前年は終盤までヤクルトと競っていて、もしかしたらという著者の「勘」があったのかもしれない。
今、手元にあるのはその初版物である。

さて、今週11日に公開されるブラッド・ピット主演の映画「マネー・ボール」には原作がある。

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野球好きの方には、是非、こちらは読んでいただきたい。
野球というゲームの見方がこの本を読むことで変わること請け合いである。
貧乏球団の「アスレチックス」がいかにして強いチームになりえるのか、その秘密が明かされる。
日ハムにいたヒルマン監督や、ロッテにいたバレンタイン監督(二期目)は監督就任当初この新しい球団作りの手法を日本の球団で応用しようとした。
そう、うまくはいかなかったけれど。
野球が盛んでないイギリスでもこの本が売れた証拠には、野球を例に取り、物事を多角的に見ることで様々な発想が実現可能なことを示しているからに違いない。
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by akasaka_hiyoko | 2011-11-10 00:52 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 その十一 改定しました

昨日アップした「必冊!赤坂 その十一」に、
「ひよこブログ」をお読みいただいている方から、
一部不案内とのご指摘をブルーノさんを通していただいた。

ご指摘された方にこの場をかりてお礼申し上げます。
編集し直した部分はブルーの色で直しておきました。

本日はせっかくの投稿なので本の紹介ではないが、
昨日の日枝神社に話しに絡めて、
明治中期に撮られたといわれる、
日枝神社から赤坂の方を写した写真を見ていただこう。
ネットで見つけたものです。
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クリックしていただくと拡大版でご覧いただけます。

明治中期というから、
ざっと計算して約100年以上前、
1890年代ごろの赤坂を日枝神社側から写しものか。

写真手前が「溜池」である以外は”楽”にもなんだかわからない。
写真欄外上に「TOKIO」と記されている。
オランダ語には「Y」の字がないのでオランダ人が撮ったものかも。

百年以上前に赤坂で生活していた人たちが、
現在の赤坂を想像出来なかったことは間違いないが、
現代人の”楽”は時代小説を読みながらも、
この光景は想像できなかった。

自分が時代小説を読みながら描く風景は、
やっぱりテレビの時代劇がベースになっている。

個人的にいろいろ考えさせられる一枚の写真である。

皆様はどうご覧いただけるだろうか。
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by akasaka_hiyoko | 2011-06-16 00:47 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 その十一

『去年山王様で起きた鳶の喧嘩のこったよ』
「赤坂にある日枝山王権現社は歴代将軍の篤い信仰の庇護のもと、天下祭りと称する江戸随一の祭礼を神田祭りと一年交替で盛大に催して、真夏の六月十五日には三基の御輿と各町会から出るたくさんの山車が城内に担ぎ込まれた。その先導役を務めるのが鳶の頭で、これに手下の若い者がぞろぞろ従って沿道を練り歩く。山車は各町の競り合いだから、鳶の者はほかの町の鳶とよく喧嘩をした。(中略)
去年の山王祭りではよ組の火消しがも組と衝突して死人が出る騒ぎで、『侠太平記向鉢巻』がその一件を取り上げたのはあきらかだが、ただし挿絵がなければそう気づく者は少ないかもしれない。絵と文が渾然一体となって中身ををわからせるのが青本のおもしろさなのだ。」
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「そろそろ旅に」 松井今朝子著 講談社文庫

ちょうど今、十七日の金曜日まで日枝神社は山王際が行われている。

「そろそろ旅に」は「東海道中膝栗毛」で大ブレークする十返舎一九のブレークする以前を描いた小説。
その中に一九より若輩ではあるがライバルの式亭三馬が書いた「侠太平記向鉢巻(きゃんたいへいきむこうはちまき)」で一足先に知名度を上げるくだりの所が上の部分。

三馬が書いたこの青本は世に出たあと、
怒った火消しのもの達が版元を打ち壊すなどの事件へ発展し、
奉行所の下、鳶、作者も喧嘩両成敗となった。
三馬も町内お預け、手鎖五十日となったが、
街はこの話題で持ちきりに彼の名は世間に知れ渡った。

なお、小説のエピローグに書かれてあるが、「東海道中膝栗毛」を簡単に解説するとこうなる。
「街道の駕籠かきや馬士らおかしな言葉遣い、旅籠の様子や名物の食べ物や何かにはやたらに詳しいこの本は『駅々風土の佳勝、山川の秀異なるは諸家の道中記に精しければ此に除く』と作者自ら宣言して、風景描写は皆無に近いという実に特異な旅行記だった。」


さて、一方、赤坂の氏神神社 氷川神社は今年本祭り。
今年は新しい山車が一台加わり、山車は三台出る。

しかしながら、引手の事情から巡行は新車を含めて二台と聞くが、
各町会のお御輿も自粛なく出揃うということで、
不測の事態がなければ、
大いに盛り上がるのではないでしょうか。

喧嘩は困りますが。

しばらく、時代小説を取り上げる予定です。
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by akasaka_hiyoko | 2011-06-15 00:51 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 年の終わりに


「もう、四半世紀ほど前になるだろうが、場所は、これも今はなくなってしまったキャピタル東急のラウンジ「オリガミ」。ガラス張りの窓側の席に大きな人がいるなあと何気なく見たら、ジャイアント馬場であった。中庭をバックに、陽光を浴びながら、馬場さんは一人静かに文庫本を読んでおられた。二メートル九センチの大男は、もちろん手も大仏様のように大きくて、文庫本が豆本に奇妙な取り合わせだったが、その光景はなんだかほのぼのとしていて、若造だったわたしは、しばし見惚れてしまった。周囲の客がまるで無関心なのも、気持ちがよかった。さすがはビートルズも泊まったホテル。みなさん、有名人慣れしていらっしゃる。」

奥田英明・文 「非正規スポーツエッセイ どちらとも言えません 19」 より
スポーツ・グラッフィック ナンバー 761号

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今年の9月に発売された号なので、上記のように書かれているが、当ブログで「行蔵」さんが紹介したとおり、「オリガミ」は「ザ・キャピタル」と共に今年十一月に復活した。
右の写真は「オリガミ」の名物メニュー「パーコー麺」







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「アスリートの本棚」と題された「Number」761号は表紙は、
今年のサッカー・ワールドカップで日本代表チームのキャプテンを務めた長谷部誠が表紙を飾っている。
ワールドカップの各試合終了後のインタヴューで、長谷部選手のことばは明らかに他の選手と違っていると感じていたが、この号を読んでそれが、そして何故彼がワールドカップの大舞台でキャプテンに指名されたのかが何となく判った気がした。

ちなみに、長谷部誠の選んだオールタイムベスト5冊は
「道をひらく」 松下幸之助著 PHP研究所
「アインシュタインは語る」 アリス・カラプリス編 大月書店
「本田宗一郎 夢を力に 私の履歴書」 本田宗一郎著 日経ビジネス文庫
「悩む力」 姜尚中著 集英社新書
「人間失格」 太宰治著 新潮文庫


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〝楽〟の今年の一冊は、
「利休にたずねよ」 山本兼一著
PHP文芸文庫 第140回直木賞受賞作






年も押し迫りましたが、皆様よい年末年始を。
さて、来年は何冊紹介できるでしょうか。
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by akasaka_hiyoko | 2010-12-30 00:15 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 グリーンバード赤坂チーム


『後輩とともに社内外の有志が参加する「グリーンバード赤坂チーム」もはじめた。以前は社内でそんなことを言うのはほんの一部の先輩だけであり、「面白い奴」扱いされるのが嫌だったが、今では堂々と「社会のために」と言える。「社会に貢献したい」といって入社してくる後輩も増えてきた。それは、コミュニケーションの力で社会をより良くできる余地はたくさんある、あるいは、広告と社会貢献がほとんどイコールの関係になっていると、改めて認識されはじめたからではないか。』

横尾俊成 文 「広告」7月号(2010年6月15日発行)
「広告の新しい役割って何だろう? 01 社会のためになる」より


b0165000_23273360.jpg〝楽〟や「ひよこ」のメンバーもちらほらと時々参加している「グリーンバード赤坂チーム」

green birdとは、「きれいな街は、人の心もきれいにする」をコンセプトに誕生した原宿表参道発信のプロジェクト。』

その赤坂チームのリーダーが博報堂の横尾君だ。
彼は博報堂が発行している季刊誌「広告」の編集委員でもある。


毎度の「金松堂」さん行くと、入口に「広告」の大きな広告ポスターが貼ってあり、先日のグリーンバードの活動日に横尾君が今号の「広告」にグリーンバードのことを書きました、といっていたのを思い出した。

「今号はよく出てますね。「広告」の基本的なところを突いているのがいいんじゃないのかな」とご店主。

今号の巻頭で編集長の永井一史はこう読んでいる。
ちょっと長いが、

「リーマンショック以降の景気の後退が消費や経済にも深刻な打撃を与えたこと。ネットや携帯のおかげで誰もがつながり、欲しい情報が瞬時に手に入る世の中が実現したこと。それらの要因が広告をめぐる環境にも大きな影響を与えています。さらに、基底部分においては、成熟化と社会格差や資源の限界性など多くの課題を抱えている現代において、新しいモノを手に入れ消費することによって、家族や個人の幸せが実現していくというモデルの限界をも人々は感じはじめているのではないでしょうか。
そのような社会において、広告は何をすればいいのでしょうか?」

本誌の中では色々な切り口で「これからの広告」を論じていて結構おもしろい。

さて、横尾君の文のなかに「赤坂みつばちプロジェクト」が紹介されているが、
どなたかご存知だろうか。

もうひとつ、このブロクでは苦言を呈さない約束だが、「グリーンバード赤坂チーム」を応援している一人として、最近、チームリーダーの「情熱」は活動開始の頃の半分ぐらいになっちゃったような・・・、気がしている。

来週の第二火曜日には活動丸二年を迎える「赤坂チーム」。
これからも楽しみながら参加します。
よろしく。

さらにもうひとつ、グリーンバードのような社会貢献を目的としたNPOに「デコメで楽しく、手軽なドネーション」というのがある。 
「ぷちドネ」
というそうだ。
ここまでにススんでるとは。
〝楽〟にはなにがなんだか???。
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by akasaka_hiyoko | 2010-07-05 23:42 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 赤坂大歌舞伎


「昔からよく申しますが、三道楽煩悩(さんどらぼんのう)なんという、酒に博打に遊びという、これァまァ、みんな男の道楽としてございますが・・・。昔は名人気質なんてえことを言いまして、お職人やなにかでも、あの人は腕がいいなというと、必ずこの、癖がありまして、勝負事が好きとか、酒が好きとか、女道楽する、なんかしらの道楽があるもんで、それがために、せっかくの腕を持ちながら貧乏して、きゅゥきゅゥしてえるてえのがあったもんで・・・。
子供が親に苦労かけるという、これァまァ、当然でございますが、中には親が子に苦労をかけるなんていう、始末の悪いのがありまして・・・」

「文七元結(ぶんしちもッとい)」 (六代目)三遊亭円生・演

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中村勘三郎(十八代目)を中心とした赤坂大歌舞伎
赤坂ACTシアターで7月12日(月)より29日(木)まで催される。
二年前の前回、その人気ぶりに応えてこの七月再登場と相成った。
「勘三郎 再び」

今回の出し物は「人情噺 文七元結」と「鷺娘(さぎむすめ)」。
「人情噺 文七元結」のもとは高座にかけられた噺「文七元結」。
冒頭の部分はこの噺の「枕」。

手元にある解説には
「『文七元結』は三遊亭円朝(一八三九-一九〇〇)作の人情噺。(中略)四代目円生が練り上げて現在のような形にした。六代目円生(一九〇〇-一九七九)が初めて高座にかけたのは昭和十六年。以後四十年近くにわたり、おりにつけ演じつつ工夫した。落語ではないので落ちはなく、演者の言葉で結ぶ。」
と書いてある。

あらすじは長くなるので勘弁してもらうとして、
赤坂大歌舞伎のサイトであらすじと解説は読むことができる)
今回舞台にかけられる「人情噺 文七元結」は映画監督の山田洋次が脚本の補綴(ほてい)を行っている。
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今の時代に通じる人情噺に仕上がっていることだろう。
くれぐれもハンカチはお忘れなく。

冒頭および解説の部分は「新・ちくま文学の森 人情ばなし」(筑摩書房)の「文七元結」の項より書抜きました。
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by akasaka_hiyoko | 2010-06-23 00:13 | 赤坂番外編

必冊!赤坂 赤坂プリンスホテル


「念には念を入れ、迂回に迂回を重ねて、赤坂プリンスホテル旧館の車寄せに城山が降り立ったのは、午後六時五分前だった。玄関で待ち受けていた支配人に「どうぞこちらへ」と慇懃(いんぎん)に促され、二階の個室に通されると、そこには誰もいなかった」


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「レディ・ジョーカー」 高村薫著 新潮文庫

単行本出版が1997年12月というのだから、
およそ13年経ってようやく文庫化された小説。
上・中・下巻と読み応えもたっぷり。
この作者ならではの骨太な文体もあって、
いや~読むのに時間がかかりました。
(高村薫は文庫化に際して本文を改訂することで有名、題名を変えることもある)

城山恭介は日之出麦酒代表取締役社長。
城山は先日、「レディ・ジョーカー」と名乗る者たちに拉致誘拐される。
解放され一命は取り留めたもの、会社は引き続き犯人達より脅迫されていた。

ホテル「旧館」の一室で会うのは与党の大物代議士。
総会屋が日之出麦酒に持ちかけている、山林にある別荘を40億円での購入依頼の件。
この代議士はこの話を後押しするために城山を呼び出したのだ。
城山は重なる苦難に立ち向かう。

「赤坂」の名と付いているホテルでは代表格の赤坂プリンスホテル(現在はグランドプリンス赤坂)。
来年三月には休業、取り壊しということで、
赤坂に関わるものとしては諸所考えることがあるだろう。
といっても、上記の「旧館」はいまのところ保存される予定である。

「旧館」はもともと大韓帝国最後の皇太子「李 垠(り ぎん)」のお屋敷だった。
屋敷は戦後に売却され、改築し赤坂プリンスホテルとなり、
1983年に新館がオープンして「旧館」と称されるようになった。

なくなるホテルもあれば、残るホテルもあり、
10月22日には「ザ・キャピタルホテル東急」が開業する。
こちらは「赤坂」と付けず、「永田町」にあることをアピールするようだ。

さて、「レディ・ジョーカー」を読む前に、
同じ高村薫の「閑人生生 平成雑記帳2007-2009」(朝日文庫)を読んだ。
「AERA」に掲載されているものをまとめたもの。
こちらもお奨め、雑記帳だけに読みやすかった。
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by akasaka_hiyoko | 2010-05-26 00:10 | 赤坂番外編