赤坂ひよこ日記

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必冊(読)!赤坂 その十四 ISIS 


あの日から今日でちょうど九か月。
そして今年も後もう少しとなった。

『3月11日の午後2時半すぎ、青山表参道裏のギャラリーで薈田(わいだ)純一さんが松丸本舗の本棚を全面写真にした「BOOK SHELF」展を、和泉佳奈子ともども見終わって、さてそろそろ事務所に戻ろうと青山通りに向かう途中の和物屋に立ち寄っていたとき、東京の地面がぐらりと大きく揺れ始めた。すぐに店の外に出たが、揺れはそのまま止まらない。
 その不気味な揺動に、「ああ、東京はこういうふうに直下の宿命を迎えるのか」と一瞬のうちに感じた。強烈なファースト・ストライクは「とても長い数分」で収まったものの、その後も何度かの余震が追い打ちをかけてきた。体が芯のほうでぐらぐらしたままだ。なぜか、空を見た。気のせいか鳥たちが乱れ飛んでいる。
 青山界隈はあっというまの混乱である。通行客、店の客、従業員がほとんど外に出てきて、たちまち道路に溢れた。ほぼ全員がケータイで連絡をとりあっているが、誰もどこにもつながらない。地下鉄は止まり、タクシーはなく、誰彼なく歩き始め、誰彼なく立ち止まって呆然としている。東京で初めて見る昼下がりの異様な光景だ。
 情報はない。全員が頼りにしていたはずのケータイが機能しないのだ。何が起きたのか、どこが震源地なのか、これから何が進行するのか、すべてわからない。途絶された情報都市の腋の下が露呈した。その場のほぼ全員が「無知な当事者」としてひたすらその場に突き放されているばかりなのである。
 やむなく渋谷に向かう人波とは逆に赤坂の事務所まで歩いて戻ったが、ぼくの部屋ではだいぶん本が飛び出していたようで、それをスタッフが早くも元の状態に戻してくれていた。編集工学研究所のスタッフというのは、こういうときに強い。なぜか本棚たちは倒れなかった。』

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松岡正剛 文 千夜千冊 番外録 2011年3月16日 1405夜
立花隆はいわく「知の巨人」なら、ここ「編集工学研究所」所長の松岡正剛も「智の巨人」といえよう。

前回の「農文協」に続き今回も場所は赤坂七丁目にある「編集工学研究所」。
場所はちょっと説明しにくい。
赤坂小学校正門前を青山通りのほうへ向かい、途中を右折する。
その道の左手に研究所はある。

「千夜千冊」で紹介された著書はすでに千冊を超えてて「連環篇」となり、
今日現在で1442夜となっている。
読書好きの方は、是非、一度は「編集工学研究所」のホームページを覗いていただきたい。

できれば、年内後二冊紹介できるかな?
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by akasaka_hiyoko | 2011-12-11 01:00 | 赤坂番外編